★ 2016シーズンの活動 ★



アスリートコースの まとめ と 捕捉説明


講習から時間が経ち、頭の中が整理されてきたところで

説明の不足分を 佐 藤 語 録 を 硬軟 織り混ぜてご紹介します。



私は下手ッピ スキーヤーで
習ったことが全て身になったわけではありませんが
それでも得るものはありました。

別にこれで74点が75点になるわけではありませんし
人様の役に立とうなどと大それたことも考えていませんが
記録として残しておくことにします。






(1) 4回のコースの進み方

●1月から2月にかけて講習内容がどのように変化していったかを紹介します。

  ・1回目 (1月21、22日 六日町リゾート)
    完全にバリエーションです。
    最初のバリエーションは、「プルークで直滑降して腰を折り曲げ、前傾姿勢をとる」、というものでした。
    実は、後になってこの姿勢が効いてきますが、このときはただ機械的にこなしただけでした。

    上部のちょっとした急斜面からスピードの出るバリエーションもあったので飽きることはありません。
    普段はやらないような極端な動き、例えば、エッジを立てて真横に走らす、大きく谷方向に傾く、
    といった動作をスピードのある中で行うので、結構怖い


  2回目 (2月4、5日 八海山麓)
    バリエーション中心です。
    谷足制動 をみっちりやったのですが、遂にこれはきちんとできませんでした。

    それでも最後の一本は、やや実戦っぽくなりました。
    ただし、これは上部の急斜面で大回りしたので、スピードが出た結果、実戦っぽくなっただけで、
    意図的に実戦にしたわけではありません。

       この時、帽子が飛びそうになったので、帰ってからヘルメットを買いました。
       私は今年初めてヘルメットをかぶったという不良基礎スキーヤーだったのです。


  3回目 (2月18、19日 八海山)
    やはりバリエーション中心。
    しかし、緩斜面の練習でもだんだんスピードが上がってきて、プルークのときとは少しタイミングなどが
    変わってきました。
    でも、やっぱり低速プルークのバリエーションに戻ります。

    2日目の午後に、初めて小回りの講習がありました。
    順ヒネリのバリエーション‥‥ 「あれっ?、あれっ?、… こっちじゃなかったか?」 手と足がバラバラです。


  4回目 (2月25、26日 八海山)
    低速のバリエーション、高速のバリエーションとも、実戦を意識したものなのかもしれませんが
    腕の位置、ターン切り換えのタイミング、横長に引っ張るか、縦長にするか、など
    少し味付けというか、雰囲気が変わってきました。

    急斜面でスピードを出して、斜面幅を一杯に使ってバリエーションをします。
    と思いきや、既にバリエーションではなく実戦の滑りになっているのでした。

    佐藤先生は 「じゃあ、今までの基礎練習を踏まえて実戦で滑ってください」 などとは絶対に言いません。
    先生の見本の滑りを見て (あっ、これから実戦なんだな) と気づくわけです。
    生徒は皆さん、口に出しては言いませんが。

    大回り、小回りともこのような “実戦” の滑りは2本ありました。
    バリエーションをやっていたら、いつの間にか実戦になっていた、という方が
    練習内容が滑りに反映されやすいようです。




(2) 指導ポイントを整理してみると

●基本的な指導ポイントは、そう多くはありません。 (バリエーションは無数にありますけど)

  大回りではターンに合わせて胸の向きをスキー板と正対方向に回していく。

      1回目から3回目までは、山回りで目線と胸の向きを山方向へ向けて停止する
      という大げさなバリエーションをやりました。
      4回目にはここまで大げさなバリエーションはやりませんでしたが、
      実戦でも、胸と腰をスキー板に正対させるように回していく、という指導は共通でした。
      こうして、スキー板の進む方向と上体を合わせていって、板の性能を出すそうです。

      ただし、基礎パラレル(カービングスキー以前の大回り)では
      このような動作はしないで、常に外向傾で滑るそうです。

  ・山回りでは外足に重みを乗せていき、上体が谷側に傾くように弓なりにしならせる。
   そのまま谷足のエッジを切り返して、
   ターン切り換え時(谷回りの始め)には外腰が大きく伸びるような長い軸を作る。
   ターン切り換え時から腰を折らないこと。

  ・私の場合は板がすっぽ抜けやすいので、切り換え時に次の外足を少し引いて、
   ターン後半も腰の真下でブーツが固定されるようにする。

  ・小回りでは、急停止できるくらいの強いエッジングができること。

  ・実戦では強くエッジングしたら横方向に抜けるので、すぐにエッジを切り返して
   上体の順ヒネリを使ってターンする。
   順ヒネリができていると、ターン後半で板が抜けそうになっても、上体が先行しているので
   板もちゃんと次の足元に返ってくる。




(3) 大回りのスペースの取り方

●当たり前といえば当たり前なんですけど、

  ・緩斜面では縦長に滑ってスピードを落とさないようにする。
   だから、山回りに入ったらすぐにエッジを外していく。

  ・幅の広い急斜面では横の幅をなるべくいっぱいに使って滑った方がいい。
   だから、山回りでエッジを立てて横移動を多めにとる。


●私もよく理解していないで書くので、間違っているかもしれませんが、
  大回りのスピードコントロールの方法に 「プレターン」 というのがあるそうです。

  切り換えの前にスピードコントロールするために、一瞬エッジを立てて板を横方向に滑らせ
  横移動によってスピードを落とす、ということらしいですが、
  すいません、よくわかりません。




(4) ズレないで山回り

●大回りも小回りも、まずはエッジを立てて山回りができることが大事です。

  しかし基礎スキーでは、プルークでのテール押し出しから入るので
  スキー板を押し出すという動作が、後々までずっと残ってしまいます。


  プルークからの発展形でパラレルになっても、この押し出し動作が残っていて
  なかなか 板の横ズレを止めることができません。


●横ズレの無いターンをするためには、スキーのインサイドを立ててエッジを雪面にくい込ませ、
  細いシュプールを残すようにターンをすること、というのを認識しました。

  力を使う方向は、ターンの外側ではなく、内側なのだそうです。


    




(5) 股関節を内側に捻転させる

真下に横滑りして、ある時点でエッジをキュ と 立てて、全くズレずに真横に移動する
  というバリエーションがありました。
  大回り、小回りともにです。

●カービングスキーでは、なんとなく傾けばターンしてしまいます。
  しかし、それではダメで、 「ズラす」 と 「ズラさない」 を明確に、意図的に使い分けられなければなりません。
  この感覚を習得するために緩斜面で、オープンスタンスでのカービングを繰り返し練習しました。

  ポイントは股関節を内側に捻転させることです。
  これによって上の写真のようにスキー板のトップを雪面にくい込ませるそうです。

  初めはこの練習で、腿のつけ根が痛かった。 (股関節ってここかぁ)
  足がつりそうになりました。 (家でも毎日、この姿勢を練習しました。)


    


  私ができないと、「ほら、スキーの通った跡が細い線になってないでしょ」 と雪面に残ったエッジの跡を
  指さして指摘します。
  明確な証拠を本人の目の前に示す、というのは非常に効果的な指導方法ですね。
  何か、犯罪心理学の映画に出てきそうだ。

   うへぇ〜、お奉行さまぁー、恐れ入りましてございまする。

      すいません、別にふざけているわけではないのです。
      
自分で自分を茶化している というところをわかってくださいね。


●まあ、急斜面で実戦の滑りをすると、全くズレないというのは不可能で
  何となくズレていくターンになってしまうのですが
  ズレないイメージを持っていることは重要なようです。


●ところで、上の写真を見て、自分でまず感じたのは “上体が起き過ぎている” ということでした。

  家に帰ってから思い出したのが、1回目の最初にやった練習の
   「プルークで直滑降して腰を折り曲げ、前傾姿勢をとる」 ということでした。
  ストックが腰に挟めるくらいに曲げるんだったなぁ。

  もっと前傾しよう。
  そういえば、他の先生もときどきそう言っていたなぁ、
  今になって実感したよ。 遅過ぎるけど。




(6) エッジを立てる、ということ

●先生の言葉ですが、

  「子供の頃から競技をやっていて、基礎スキーの事なんか何も知らない学生が
   テクニカルを受けても
ポッ と合格してしまう。
   対して、基礎スキーから始めた大人が、なかなか検定で子供に勝てない。

   こういうことはよくあることで、違いはエッジの立て方がしっかりできているかどうかだ。」

  ということだそうです。

  したがって先生も、山回りでエッジを立ててズレないターンをすることを指導します。

●反対に競技から基礎に転向してきた人は、エッジは立てられるがズラすことができないので
  そういう人には 「エッジを立てずに、もっと 外せ、外せ、」 ということを指導するのだそうです。
   (私が受けた講習ではこういう人はいませんでしたが。)


●エッジを立てて正確にカービングできるから、横移動でスピードを落とさずにスピードコントロールができる、
  というのが今のところの私の理解です。
  もしかしたら間違っているかもしれませんが。

  「重心をドンドン落としていく」 というのがスキーですが、
  エッジングでスピードを落とすことができなければ暴走していくだけです。

  小回りでは一瞬のエッジング、大回りでは少し間のあるエッジング。




(7) 谷回りはアッという間に過ぎてしまう


●4回目のアスリートコースでも書きましたが
  谷回りで何もしないと、「ワァーっと スピードが出てしまう」 と言われました。

  ワァーっと というところに真実味があります。

●スピードコントロールしながらカービングするには、谷回りでどれだけ仕事ができるかがカギです。
  前にも書きましたが、 山回りで重みを乗せていた谷足(外足)が、ここでは内足になりますので
  重みを乗せたまま切り返し、外側のエッジを雪にくい込ませます。


    


●この、切り換え後の早いタイミングからの内足の使い方、(上の写真のタイミングでは既に遅いようです。)
  これは私の運動神経、筋力、骨格では一生できないかもしれません。
  これができないと見栄えも悪く、75点は出ないのではないか、というのが私の見立てです。
  でも、精々がんばってみます。


●まぁ 見栄えはともかく、先生が面白い表現をしていたので、もう一度紹介しておきます。

  「谷回りで何もしないでスピードが加速してしまうと、

   気がついたときには、既に山回りになっていて

   
谷に傾いたつもりが 山に傾いていた、ということになる

  という説明がありましたが、私はこういう表現が大好きです。
  なんだか哲学的ですらあります。

  多くの教訓を含んでいるようでもあります。 (悪くすると人生の皮肉のようにもとれます。)
  先生は私のように性格が悪くないと思いますが。
    (不真面目なことですが、私は講習中にスキーと関係のないことを考えて、笑いをこらえていました。)

  スキーとは関係ないですけど、

    ・本当だと思っていたら、実は嘘だった。
    ・好かれていると思っていたら、実は嫌われていた。

    ・儲かっているつもりが、実は損していた。
      
(競馬やパチンコで
    ・まだ上がると思っていたら、もう下がっていた。
      (株をやっている機関投資家たち)

    ・騙しているつもりが、実は騙されていた。
      (男と女の駆け引き。ホントかよ?)
    ・地球は止まっていると思っていたら、実は動いていた。
      
(反ガリレオ派の天文学者たち)

    ・あいつはバカだと思っていたら、実は頭が良かった。
    ・自分は正しいことを言っているつもりだったら、実は独りよがりなだけだった。
    ・自分は謙虚なつもりだったが、実は傲慢だった。

        (これは自戒を込めて書きます。)

  皆さん、こういうことありませんか? (私がヒネクレ過ぎているのかしらん。)




(8) スキーの組み立てを構造的に指導

●ターンについての原理、体の使い方のイメージ、具体的に体のどこをどう動かすのか、
  の3段階で説明しているように感じました。

  全部を紹介できないのが残念ですが、私の力量を遙かに超えていますので無理です。

●私が仕事で携わってきたソフトウェアの分野では製品の開発段階で
    ・基本設計書
    ・詳細設計書
    ・プログラム設計書

  というように3段階があります。

  明確に書類の形になっていなくても、頭の中ではだいたい誰でも、こういう風に考えているものです。
  おそらく他のモノを作る分野でも似たような段階を踏むのではないでしょうか。


●大分以前に先生から、「スキーも構造や組み立てを考えているんですよ」
  と聞いたことがあります。

  何事も抽象的な大きなイメージと、具体的な細かい事の両方を考えていなければ
  物事はうまく行かないものだと感じました。




(9) X脚 矯正作戦

●毎回の受講者の中でも、特に私がX脚が顕著だと思います。
  そのため先生も、おそらく私のためだけにであろうバリエーションをやってくれました。


T.外エッジを立てたまま直滑降する

緩斜面で閉脚にして、外側のエッジを立てる。
  そして両足が開かないように直滑降する。


  下の写真は、アパートの中でスキー板を床の上に置いて撮ったものです。
   (スキー場で撮ることができなかったので)

           
  ・両足はピッタリと閉じて、外エッジを立てます。

 これで直進すれば、当然、両板は黄色の矢印の方へ
 広がっていきます。

 それを両足の筋力を使って、広がらないようにして
 水色の矢印の方へ直進します。
 両足はピッタリ閉じたままでなければなりません。

 これは、かなりきつい練習です。


・足全体の力を使って、板のエッジを赤い矢印の向きに
 雪面に グィー っ とねじ込むようにします。



X脚を力づくで矯正するバリエーションですね。

  この力の使い方は、切り換え後の谷回りで、内足を有効に使うためのものでしょう。
  X脚が一番露わになるところです。


●それにしても、佐藤先生は とんでもないバリエーションを考えますね。
  サイドカーブに逆らって直進するなんて
  他の受講者も、さすがに この練習は初めてのようで、少し驚いているようでした。

  私も 「そんなこと、ホントにできるのかよ」 と思いましたが
  先生が見本を見せたときは、改めて感服した次第です。
  「ホントにあんなことができるんだぁー」 っという具合。

●フリーで滑るときには、この練習をしよう。
  緩斜面でただの移動というときにも、ダラダラ移動するのではなく、
  この動作を取り入れよう。

●これを応用したバリエーションもあります。

  斜滑降のときは上記のように両板の外エッジを立てて滑り、
  ターンのときだけ外側の板のエッジを切り換える、
というものです。



U.切り換えで谷スキーをフラットにした状態で、
     時間をかけてヒザを谷方向へ返していく

●上記 T. のようには、普段は筋力を使っていませんから
  上の練習で筋力に活を入れて、より実戦に近いバリエーションに移行します。

「ターンのときに、内足をもっと早いタイミングから有効に使えるといい」 というのは
  いろいろな先生から指摘されることですが、なかなか直せません。

  というより、骨格上の問題ではないかと思っていて、半ば諦めていました。
  しかし、これを直す具体的な練習方法があるならやっていこうと思っています。




●上記T. の練習に限らず、佐藤先生のバリエーションの真髄は
  到底不可能と思えるような事を大げさにやる、ということですね。

  これがアスリートコースという所以でしょうか。




(10) 「何十年スキーやってるんですか」

  この言葉が出てきた経緯について書きます。

●これは2回目の講習で 谷足制動 のバリエーションのビデオを撮って、
  そのビデオを見たときに先生から言われた言葉です。

  あまりにも下手過ぎて恥かしいので写真は載せませんが、文章で書くと

  「緩斜面でプルークの姿勢から谷回りを始める。
   谷足(内足)を大きく曲げて体重を乗せる。 板はフラットにして横滑りさせる。
   山足(外足)は股関節を捻転させてエッジを立てる。
   このまま谷回りをしていき、山回りになったときも、内足に体重を乗せたままスピードコントロールする。」

  非常な低速で、正確に滑ることが重要です。 加速してしまっては意味がありません。

  この練習の意味はおそらく
   「谷回りで斜面のままに加速してしまわないように、内足も使ってスピードコントロールする」
  という目的のためだろうと考えていますが、あるいはもっと別の意味があるかもしれません。


●この自分の滑りをビデオで見た時、いかなチャランポランな私でも、さすがに 「これは酷い」
  と思いましたね。

  なんたって 「スキー初めてなんです」 という初心者のようなプルークボーゲンだったのです。

  「やろうとしているけど、できていない」 とか 「動きが足りない」 などというものではなく
  「コイツやる気あるのか?」 と怒りたくなるような滑り。 おそらく4級も落ちるであろうという滑り。


●私が先生に 「自分の事ながら、とてもやる気があるように見えませんね」 と言ったら
  先生から返ってきたのが 「何十年スキーやってるんですか」 という言葉です。

  思わず数えてしまいまいました。 32年です。 (って、そういうことを言ってるのではなくて、)
   ‥‥私の32年ていったい‥‥‥、

  それにしても、先生も随分と遠慮のないことを言いますね。
  まあ、そう言いたくなるのももっともではありますが。




(11) 「二度とできない滑り」

  この言葉が出てきた経緯について書きます。

●4回目の講習の小回りの実戦で、私としてはスーパーな滑りができました。
  上の文章の後では説得力ないけど。

  そのとき意識していたのは 順ヒネリ思い切りエッジングして、すぐに開放する の2点でした。

  おそらく、雪質が適度に柔らかく、エッジもよくクイ込んだので暴走せずに済んだのが幸いしたのでしょう。
  ビデオに撮っていなかったので、このときの滑りが自分でもちゃんと確認できないのが少し残念なのですが。


●滑り終えたとき先生が 「いいじゃないですかぁー、今のビデオ撮ればよかったですね」 と言ってくれて、
  私も 「今のは出来過ぎですね」 と言ったら、先生から返ってきたのが
  「二度とできない滑り」 という言葉です。

  実際、二度とできないでしょうが、先生がそう言うのはあんまりじゃないですか。

  佐藤先生とは、今まで社会人として節度を持った話し方をしていて、
  こんな変な会話をしたこと無かったのに。
  4回受講したら なんだか おかしなことになってしまった。




(12) 間違っているかもしれませんが


  この文章は書こうか止めようか迷ったのですが、書くことにしました。

  しかし、誤解を招かないように書くのは難しいので、
  以下の文章については、もし間違っていると思われた部分は、どうか読み捨ててください。

  佐藤先生の指導は、一見すると他の先生の指導と異なるように見えます。
  しかし実際は、「何も逆のことを言っているのではない」 ということがわかった、
  ということを伝えたいと思います。
  私のような ヘナチョコ スキーヤーの言葉に説得力が無いことは承知していますが、
  何卒ご容赦ください。


T.切り換え時に、外足で山に一段登るようにしてから切り換える

●多くの先生は 「ターンでは重心を谷へ落とす」 と言います。
  それに対して、バリエーションとはいえ、「山に登るように」 というのは
  他の先生と逆のことを言っているように聞こえます。

●「山に登る」 というのは、“登った方が、足が雪面を踏みつける感覚を得やすい” ということ
  だろうと思います。

  ターンの切り換え・谷回りでは、次の外足(この時点では山側の足)で早く雪面を捉えなければなりません。
  しかし、谷回りでは斜面の下方向へ力が働いてしまうので、なかなか上手く外足で雪面を
  捉えることができません。

  そこで、山回りの時点から 「外足で山に一段登るようにして」 外足の捉えの感覚を身に付ける、
  ということを目的にしているのだろうと思います。

●佐藤先生のバリエーションは、

  “本来は谷回りで行う動作だが、いきなり谷回りでやるのは難しいので
   まず山回りで練習して、普段使わない神経を刺激して、筋肉が動くようにする。
   しかる後に谷回りで行う。”

  というものがあるように思います。



U.谷側の腰から脇の下にかけて大きく伸ばして、山側に傾く

●これも上記T. と同じで谷回りの練習です。
  このときは先生もはっきりと 「まず山回りでやってみましょう」 と言っていたので
  間違いないと思います。

  これを、まさか内倒の練習だと思った人はいないと思いますが。

  切り換え時に “谷へ傾く軸を大きくとる” というのが目的でしょう。
  しかし、谷回りでいきなりやると、谷側に倒れてしまうので
  まずは山回りで、体の脇の筋肉と筋を伸ばして、体を慣らしておくといいようです。


V.前後差をつける

●これは、実は私もまだよくわかっていません。

●他の先生は 「ターンの外足が内足を追い越すように」 と言います。
  つまり前後差はつけないようにします。

●しかし前後差というのは、現実に存在するし、切り換えではこれが入れ換わります。

  どうも今回指導を受けて私が理解したかぎりでは、
  切り換え時(谷回りの始め)で前後差を意識的にとるようです。

  そして、フォールラインを過ぎて山回りが継続するにつれて、外足、外腰を回して前に出していき
  このとき前後差が無くなっていくみたいです。
  これに従って、山回りの最後では、胸の向きもスキー板と正対するようにします。

●結局のところ、他の先生の言っていることと同じところに落ち着きそうですが
  私もよくわかっていないまま、この文章を書いていると白状せざるを得ません。



W.インサイドのエッジで滑る

●これも難しくて、よくわかっていません。
  わかっているようなふりをすることすら、できません。


●よく 「エッジに乗るのではなく、面に乗る」 という指導があります。

  よく聞く表現ですが、私はこれが実感としてよくわかっていません。


●佐藤先生の指導では、「インサイドのエッジで滑る」 というような表現がありましたが
  例によって他の先生とは違うなぁ、と感じながらも先生の言うことを忠実にやろうとしていました。

  “そのうち分かってくるだろう、今は体が動くようになるのが先決だ” と考えていたからです。

  しかし、実戦の滑りに近づくにつれて、佐藤先生も 「面に乗る」 という表現をするようになりました。

  いつの間にか変化しているのですが、当時も今もわからないままです。
  講習中は 「私は今、それを質問できるレベルではない」 と感じて
  遂にわからないままになっています。

  これの理解は今後の課題です。


  別に意図したわけではないのですが、
  なんだか、QCサークルや研究発表のように、課題が最後にきて結びになってしまった。




  最後になりましたが、自称 ヘナチョコ な私です。

  手元の辞書によると、漢字では  埴 猪 口 と書きます。
   (漢字があるんですね。)

  「未熟な者。 取るに足らない者。 また、そのような人をあざけっていう。」







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