★ 登 山 行 ★

日  付  2013年 9月 18〜20日 (水、木、金曜)
 槍ヶ岳 (3,180m) ・ 長野県


●山を始めて以来のあこがれ、「槍」 に登ってきました。
  台風一過で3日とも快晴、まさに日本晴れでした。

●山を始めて1年目は八ヶ岳と立山、2年目は剱岳、そして3年目にしてやっと槍ヶ岳です。
  感慨無量。

●穂高、槍といえば日本の山の花形です。
  果たして私に登れるのだろうか? と心配は拭えません。

  近所の飲み屋さんのマスターで、山に詳しい人に聞いてみると
  「だーいじょうぶだよ、行けるよ」 と言うのですが、
  行ってみたらダメでした、では命にかかわるのでは、と思うと二の足を踏みます。
  それでも、「登りやすいルートがあるから、そこなら剱岳より易しいよ」 と言うのを
  信じて行くことにしました。

●調べると、いろいろなルートやアプローチがあります。
  上高地から奥穂高を迂回して、横尾経由で行くことにしました。
  ガイドブックには、これなら 「中級レベルでも登れる」 と書いてあります。
  しかし、「中級」 の定義はどうなっているのかわからない。 あまり深く考えないようにします。
   (スキーでいうと3級くらいかな??)

●コースタイムは、上高地から山小屋・槍ヶ岳山荘までは、11時間。
  標高差にして1,500m。

  うへー、こんな登山したことないよ。
  ということで、「余裕をもったスケジュールを立てよう」 という鉄則に則り
  初日は、中間地点の槍沢ロッヂで1泊。 2日目に槍ヶ岳山荘に1泊とします。




★★  行 程  ★★

  1日目 (4時間45分)  標高差 315m

    8:35 沢渡からバス出発
    9:05 上高地にバス到着

    9:20 上高地を出発       (1,505m)  (登山開始)
   10:50 徳沢
   11:55 横尾に到着 (昼食休憩)
   12:40 横尾を出発
   14:05 槍沢ロッヂに到着     (1,820m) (1日目登山終了)


  2日目 (5時間35分)  標高差 1,360m

    6:20 槍沢ロッヂを出発     (1,820m)
    7:15 大曲
    8:05 天狗原分岐
    9:40 殺生ヒュッテ
   10:20 槍ヶ岳山荘に到着

   10:55 槍ヶ岳へ登頂開始
   11:20 槍ヶ岳山頂に到着     (3,180m)
   11:55 槍ヶ岳山荘に到着              (2日目登山終了)

  3日目 (8時間)  標高差 1,574m

    6:35 槍ヶ岳山荘を出発     (3,079m)
    6:55 殺生ヒュッテ
    8:10 天狗原分岐
    8:50 大曲
    9:40 槍沢ロッヂ (昼食休憩)
   10:25 槍沢ロッヂを出発
   11:35 横尾
   12:30 徳沢
   14:35 上高地            (1,505m)  (登山終了)

   14:50 上高地からバス出発
   15:20 沢渡にバス到着



「余裕をもったスケジュール」 が功を奏し、以外にも余裕の登山でした。
  槍沢ロッヂまでは、水場、トイレともよく整備されていて安心です。

●槍ヶ岳山荘は、3,000mの所だけあって、水場からも水がチョロチョロとしか出ません。
  蛇口は3つ。
  せっけん、歯磨き粉はもちろん禁止ですが、「洗顔も控えてください」 とあり
  「タオルを湿らせて顔をふく程度にしてください」 とのことです。








7:55 沢渡の駐車場に到着。

沢渡は 「さわんど」 と読みます。

上高地はマイカー乗り入れ禁止なので、
ここからバスに乗ります。 (往復2,000円)

駐車場代は1日につき500円。
今回は山小屋で2泊3日なので、1,500円です。

実は、駐車場はこの上にもあるのですが、
初めての地なので、よくわからず、一番手前の駐車場に入れてしまいました。
少しバス代を損したかも。





出発前に自分の写真を鏡の前でパチリ。
ザックは45リットル。 5,6kgでしょうか。







9:20 上高地の河童橋にて。

観光地である上高地の写真は省きますが、
一枚だけ載せます。
有名な河童橋から、梓川と奥穂高岳(3,190m)を臨む。

有名と書きましたが、今回下調べで 「河童橋」 というのを
初めて知りました。
芥川龍之介の小説・「河童」 のモデルになった場所だそうです。

奥穂高岳は穂高連峰の最高峰ですが、
残念ながら今回はパスしました。

ここから数時間、梓川に沿って歩きます。
平坦な道ですが、渓流の景色で飽きません。




    

14:05 本日の宿泊 「槍沢ロッヂ」 に到着。
(標高1,820m)

上高地から5時間弱 (昼食休憩を含む)、距離にして15km。
ここまでは、ほぼ平坦な道です。






15:00頃 槍沢ロッヂの前にて。

私の山小屋泊・恒例、お酒の時間です。

1日目はワイン。
(1日目はって、2日目もあるのか? あるんです。)

ワインはもちろん持参ですが、つまみのミニトマトも持参しました。
クーッ、こんな日の高いうちから飲むなんて・・・贅沢。
ワインはペットボトル入りで、私の好みのチリ産です。

夕食は17:00。 18:30には気絶するように寝てしまいました。



翌朝は、
5:00起床、
5:30朝食、
6:20出発。



2日目、9:30頃 殺生分岐のあたり。

目標の槍ヶ岳が見えてきます。
ほんとに尖がっているなぁ。
ここは、標高2,600mくらい。

ガイドブックによると、ここから約40分が最もキツイ、とあります。
まあ、登山ですから、キツくないとね。






10:20 槍ヶ岳山荘に到着。
(3,079m)

槍沢ロッヂから4時間、標高差1,259m。
距離は5.7km。

ここで35分休憩。
水分補給と、行動食をとる。





10:55 槍ヶ岳アタック開始。

山頂まで、距離200m。
標高差101mです。






ゾロゾロゾロ・・・・、
皆さん、ザックは山荘に置いて、身ひとつで登っていきます。
私は、小さなバッグに水と行動食を入れていきました。






途中には長短4つのハシゴとクサリが少々。

ハシゴは登り専用と下り専用があり、左側通行です。
(時計回りのコースで登って降ります。)





高いな、見上げるのはいいけど、見下ろすとコワイ。
ハシゴの途中では周りを見る余裕はありません。
ただ、目の前の手すりを見るだけです。





これが頂上直前のハシゴ2つです。
(遠景から撮りました。)
このハシゴを登りきると山頂。


この下は100メートルの断崖です。
自分が登っているときは感じないけど、
人が登っているのを見ると
よくもあんな所を登ったものだと思います。






11:20 槍ヶ岳 登頂。
(標高3,180m)

はい、はくしゅー、パチパチパチー。

山頂の広さは10畳程度です。
この標識を持って立っている所から、一歩後ろにさがると
100メートルは落ちてしまいます。
恐ろしくて後ろは振り向けません。

山頂で10分景色を見て、感慨にふけった後、下山開始。


槍ヶ岳山荘から山頂までの標準コースタイムは
登り・下りとも、それぞれ30分です。
私の場合は途中で写真をとりながらで、登り・下りとも25分でした。


ちなみに私の後ろには人がいませんでしたので、
他の方の邪魔になることなく写真を撮れました。

この後、山荘前で昼食。




   

15:30頃 2日目のお酒タイムです。

2日目はウィスキー。

「槍」 を臨みながらの酒、 クゥーッ

前にもどこかで書いた気がしますが、私は元来、日本酒党です。
ですが、山に来たときだけは、なぜかワインかウィスキーの気分になります。

2日目のおつまみはクラッカーみたいなビスケット。
本当はキュウリとチーズも持ってきたかったのですが、
荷物が増えるので諦めました。
(こんなことばかりに執心していてしょうがねーなぁー)

チェーサーは必要です。

さて、山小屋には生ビールも、ワインも、ウィスキーも、チューハイも、日本酒もありますが
私は持参します。 (ちょっと威張って書くけど)

別に値段の高いのがイヤなわけではなく、
重たいのを我慢して、自分で運んでそれを飲む。
これがいいんです。

ちなみに、
1日目のワインは500cc(12度)、 2日目のウィスキーは180cc(40度)。
日本酒(14度)に換算すると2合以上あります。
ちょっと飲み過ぎのような気もするけど、まあ、いいでしょう。
以上、お酒の話が長くなってすいません。






山荘から 酒を飲みながら 「槍」 の壁を撮影。
おおー、登ってる登ってるぅー。
解像度が悪くてわかりづらいですが、
岩とハシゴに9人写っています。





17:59 日の入り。






3日目、5:32 日の出





5:30から約6分間、日の出劇場です。

コンパクト・カメラなのでこの程度ですいません。
三脚を立てて、一眼レフで撮っている方もかなりいました。

山小屋で日の出を見られるのは一昨年の 八ヶ岳・「赤岳展望荘」 以来だ。






5:39頃。

太陽が昇りきるのを見て、6:35に下山開始しました。


14:35 上高地のバスターミナルに到着。
無事、登山終了です。



15:30に沢渡に戻り、近くの沢渡温泉で1時間ほど休憩した後、帰路につきました。





 −−槍ヶ岳、私的見解 −−



●上高地というと、人でごった返している、というイメージがあって
  今まで興味がありませんでした。
  たしかに観光地ではありますが、梓川の清流はきれいでした。

●槍ヶ岳山荘・・・、3,000mにある山小屋で、水はわずかしか出ませんが
  ビールなどの酒類は豊富でした。 自動販売機もあるし。
  違和感というよりも、山がこんなになっていいのだろうか、と思ってしまいます。
  もっと悪くいえば 「商業主義的」。
  「顧客のニーズに応える」 という、もっともらしいお題目が
  悪く実践されているような気がします。 ヒネクレ過ぎているでしょうか?

●9月は3連休が2週続けてあり、そこは混むだろうと思い、特別に平日に行ってきました。
  この日程のせいか、例の 「ご年配のご婦人方の団体さん」 がいませんでした。
  これが今回一番良かった事です。

  あんな団体が山頂に来た日にゃーあなた、山頂から押し出されて落ちてしまいますよ。


●槍ヶ岳山荘では汗を拭くこともできずに寝ました。
  下山途中、殺生ヒュッテと天狗原分岐の間にある湧水で、
  顔と首回りを洗ったときは生き返ったなあ。
  あの水は冷たくて美味しかった。


●山小屋や山頂からは、富士山、北岳をはじめ周囲の山々がきれいに見えました。

  こんなとき必ず 「あれが○○山で、その横が□□岳で、あのとんがってるのが△△山で、・・・・」
  と山の説明をしてくれる御仁がいます。
  必ずいます。
  私は小学生の頃から地理が嫌いで、いまでも方向音痴ですので、
  このような説明は馬耳東風です。


●上高地に戻ってきたとき、梓川で顔を洗いました。
  気持ちイイー。

  河原には靴を脱いで寝ころんでいる人も数人いました。
  景観を損なう気もしますが、まぁいいんじゃないでしょうか。

●槍ヶ岳から奥穂高岳へのルートには、「大キレット」 という 「ナイフリッジの稜線を乗っ越す」
  というコースがあります。
  行って行けないことはないでしょうが、私は高所恐怖症の気味があるので、
  まぁ、一人で行くのはやめておきましょう。
  Mさん、または、スキーのOS先生、一緒に行きましょうか。



●剱岳は2,999mなので、3,000mに登ったのは2年ぶりです。
  こう言ってはなんですが、思ったよりも楽でした。
  素人でも登れるようにコース整備してくださった皆様に感謝致します。
  善悪は別ですけれども。

  槍ヶ岳に初登はん・開山したのは、
  念仏行者 
播 隆 (ばんりゅう) という行者だそうです。
  1830年頃。
  殺生ヒュッテ付近に修行した岩屋の跡がありますので、
  手を合わせてください。

●剱岳に初登はんした行者は、名前も知れぬ人だったことに
  再び思いを馳せます。









 −− 登山データ −−



標準コースタイムと、私の所要時間の比較を載せます。

 私は現在52才、体力は人並みだと思います。
 ご参考までに。

 1.上高地 → 槍沢ロッヂ

     ●標準タイム : 4時間50分 (休憩時間は含まない)

     ●私の時間  : 3時間45分 (休憩時間は含まない)
                  +
                休憩 1時間 (昼食、小休憩)


 2.槍沢ロッヂ → 槍ヶ岳山荘

     ●標準タイム : 5時間30分 (休憩時間は含まない)

     ●私の時間  : 3時間40分 (休憩時間は含まない)
                  +
                休憩 20分 (小休憩)

 3.槍ヶ岳山荘 → 槍ヶ岳山頂

     ●標準タイム : 30分 (休憩時間は含まない)

     ●私の時間  : 25分 (休憩時間は含まない)


 4.槍ヶ岳山荘 → 上高地

     ●標準タイム : 8時間 (休憩時間は含まない)

     ●私の時間  : 6時間35分 (休憩時間は含まない)
                  +
                休憩 1時間25分 (昼食、小休憩)










★ 行 程  (行 き) ★
(所要時間 : 3時間 40分 )

時刻 AM 4:15 AM 4:45 AM 7:05 AM 7:55
地点

走行距離
深谷発 →
0km
本庄・児玉 IC→
16km
松本 IC→
193km
沢渡 駐車場着
225km
備  考 17℃ 関越道・上信越道3,000円
渋滞なし
11℃




★ 行 程  (帰 り) ★
(所要時間 : 4時間 )

時刻 PM 4:50 PM 5:40 PM 8:20 PM 8:50
地点

走行距離
沢渡温泉発→
0km
松本 IC →
32km
本庄・児玉 IC→
209km
深谷着
225km
備  考 20℃ 関越道・上信越道3,000円
少し混雑。
25℃






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